カンボジア・ナショナルトレーナー候補生育成研修を行いました!
カンボジアでは、指導できる教員や教材の不足により、多くの小学校で芸術(音楽・美術)の授業が行われていないのが現状です。
この課題を解決するため、JHPでは2016年より、JICA草の根技術協力事業(パートナー型)の委託を受け、カンボジア政府と共に芸術教育支援に取り組んできました。
第1フェーズ(2016年~2022年)では、音楽・美術のシラバス(授業計画)や
教科書、指導書の開発、教員の育成を行い、基盤整備を進めました。
そして現在は、第2フェーズ(2024年~2027年)として、カンボジア全土での
初等科芸術教育の普及に向けた人材育成を進めています。
このたび、美術・音楽それぞれの分野で、現場教員を指導できる新たなナショナル
トレーナーを育成する研修を実施しました。
この研修は、第1フェーズで育成したナショナルトレーナーが主体となって
行いました。
音楽編:理論と実践で深まる理解
3/24~28の5日間にかけ、「ナショナルトレーナー候補生育成研修(音楽教育)」を開催しました。
国立音楽大学の津田正之先生をアドバイザーとして迎え、音楽理論や教育の
考え方に関する講義に加え、模擬授業や音楽活動を取り入れた体験型プログラムが行われました。
多くの候補生にとって音楽教育は初めての学びでしたが、先生方の熱意と積極的な参加により、非常に充実した5日間となりました。
美術編:体験型で学ぶ「教える楽しさ」
4/21~25の5日間で「ナショナルトレーナー候補生育成研修(美術教育)」を
開催しました。
日本からは、図画工作の専門家である辻政博先生をアドバイザーとしてお招きし、日本の授業事例を紹介いただきながら、鑑賞の時間の大切さや授業の工夫について学びました。
研修では、「小学校の美術教育ってどんなもの?」をテーマに、模擬授業や
参加型ワークショップを通して、候補生自身が子ども役となって体験。
楽しさを実感しながら、指導力向上を図ることができました。
この研修は、音楽・美術ともに全3回を予定しています。
今後も、カンボジアの子どもたちが豊かな芸術教育を受けられるよう、
引き続き、取り組んでまいります。ぜひご注目ください!