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4期カレッジ隊活動レポート

2010年2月24日(水)

スケジュール

6:50  ホテル到着
7:00  朝食
8:00  日本大使館訪問 経済・経済協力班 二等書記官 
中谷純之氏によるカンボジアの教育事情の説明.
草の根支援職員の東山氏、平松氏による日本NGO連携無償資金協力や草の根無償資金協力の具体例についての説明
11:15  昼食
13:00 元JHP職員の倉田氏起業のKURATA PAPPERにてカンボジでの胡椒の生産事業の説明の後、店内で特産のブラック・ペッパーなどを購入
15:00 王立法律経済大学で日本語教師として活動している青年海外協力隊員の岩田さんに話を聞く
15:50  同大学で日本語を勉強しているカンボジアの学生たちと4グループに分かれて交流会
17:30  ホテル到着
18:30 ミーティング
19:30 夕食

【写真】
(上)日本大使館前にて
(中)KURATA PEPPERの倉田さんによる講義
(下)日本語を学ぶ大学生との交流会





本日の報告者より

 日本大使館では厳重な警備のもと会議室まで案内され、経済・経済協力班二等書記官の中谷さん、草の根協力派遣職員の東山さん、平松さんのお話しをお伺いいたしました。そこで、カンボジアの教育事情を聞き、現代のカンボジアの貧しい生活の一端を知ることができました。またカンボジア支援に対する日本の立場と、真にカンボジアの人々のためになる支援が、必ずしも一致するわけではないことを感じました。ODAは外交戦略の一つでもありながら、国税を財源としているため国民の理解を得るような活動に制限されざるを得ないということも痛感しました。
 KURATA PEPPERでは発展途上国での企業の難しさを語る倉田さんと接してカンボジアの自立を促す仕事はこれからより一層重要視されていくべきだと思いました。
 王立法律経済大学では、青年海外協力隊として日本語を教えている岩田さんのお話を聞きました。その大学でカンボジア人の先生の手助けをしている協力隊のお話から、日本語教育が自立へと進んでいるように感じました。グループワークでは、日本語の勉強をしている学生たちと、日本のカンボジアの国情について話し合いました。カンボジアから見た日本のイメージを聞いているときに、同じ日本でも視点によって異なる姿が浮き彫りになることを実感しました。(内藤亜実)

各車両係より一言

 1号車:プノンペン中心部を車で走ると日本製の車が目についた。特にトヨタ社、中でもレクサスが非常に多い。私の仮説だが、NGO関係者、および一部の富裕層のみが高級車に乗り、中間がなく一般市民はバイクや自転車に乗っているのではないかと思う。カンボジアの社会で貧富の格差がひどいことを示唆するものではないかと感じた。(伊藤和夫)

2号車:カンボジアに着いたときから気になっていた人もいるかと思いますが、カンボジアの信号機には信号が変わるまでの時間が秒単位で表示されているものと、されていないものがありました。これは信号機設置を援助した国による違いに基づくものだそうです。その他、車内での佐伯理事のお話で、カンボジアでのレストランでは韓国人、中国人、ベトナム人など新興金持ち国の人が経営し、貧しいカンボジア人はお店を経営できないことがあるそうです。さらに、そこで働いているカンボジア人は三度の食事と寝るための場所を提供してもらうだけで労賃としての現金収入さえ得られないケースがあるということを知りました。貯金もできないため、その日暮らしを余儀なくされていることがカンボジア貧困の一因ではないかと思いました。(上村健一)

レポート係より一言

 私は日本大使館への訪問を通じて、日本という国は被援助国の発展を短絡的にではなく、中・長期的にわたって見届けようとしている国であることを理解した。その過程では、もちろん様々な障害があるが、現在の国際情勢の中でどのようなやり方で世界に貢献していくのか、それぞれの立場で思索と行動を続けていかなければならないと感じた。官においても民においても、真剣に相手国のことを考え、納税者や援助ドナーへの責任を、結果を持って果たして行こうと活動を続けている日本人はたくさんいる。KURATA PEPPER の倉田さんもすさまじい努力を重ねてきた一人だが、そのような先例を少しでも見習い、自分にできる努力を一歩一歩積み重ねていきたいと感じるとともに、大切なのは、情熱と意思を持った一人の人間であることを再認識した。
 私は、今後JICA青年海外協力隊でカメルーンに小学校教諭として派遣されることが決まっている。カンボジアもそうだが、アフリカも援助が末端まで届かない難しい政治・社会状況を持つということをこれまでのカレッジで学んできた。その中で、末端である子どもたちに関われることが嬉しい。自分のやり方次第で、その国に貢献できる可能性がある。これから、カンボジアでの研修を通じて、自分の生き方を見つめ直し、カンボジアという国や国際協力の現実を捉えなおす残り19日間にしていきたい。(加藤伸治)