JHPレポート

JHPでは、カンボジア・コンポンチャム州において、成人のための識字教育事業を実施することとなりました。
対象となる4つの村で識字クラスを開講し、受講生100名(各クラス25名)が、記念すべき第1期目の学びをスタートしました。
カンボジアでは、過去の内戦や恐怖政治、長年の貧困などの影響により、就学年齢の時に学校に通うことができず、十分な教育を受けられなかった成人が今も多く存在しています。
文字の読み書きができないことで日常生活での不自由を感じたり、就業機会が制限され、安定した収入を得られず貧困から抜け出せない状況に置かれている人々も多くいます。
さらに10代の若者の中にも、日中は家族の仕事を手伝わなければならず学校に通えない、または小中学校を途中で退学し学びの機会を失ってしまった人たちがいます。
識字クラスにはこうした若者も参加し、主にクメール語の読み書きや算数など、生活に必要な基礎的な学習に取り組んでいます。

2018年3月~7月に亘り、コンポンチャム州バティエ郡内にある12コミューン(地方自治体)のうち11コミューンで、識字率調査を実施しました(残り1コミューンは調査不参加)。その結果、識字率が特に低かった以下の4村で識字教室を開催することとなりました。
●2018年度 実施期間:2018年10月~2019年4月
●対象地域:トゥマイ村/プノントーイ村/トロップ村/トマールケイブ村
●受講生:100名(各村25名ずつ)
●教員:4名(各村1名ずつ、いずれもこれまで識字教育の教員経験者)
●開催日:2018年10月16日
●参加者:4村受講者代表約50名、識字教員、バティエ郡教育課スタッフ、コミューン長、各村の村長、JHP小山内代表以下スタッフ
識字の授業が(灯りの無い)夜間に行われることから、パナソニック㈱ 様より「ソーラーランタン」120台と「ソーラーストレージ」16台を提供いただきました。
そして、本開講式では「ソーラーランタン」を受講者一人一人に小山内代表より手渡しました。

開講式に集まる受講生の方々(写真左) ソーラーランタンを手渡し(写真右)
4村で各クラス約25名ずつ、6ヵ月間に渡る識字クラスが開講されました。
昼間には家事や仕事をし、夜に「読み・書き・計算・道徳」の授業を受けています。
生徒たちはグループワーク等でお互いに助け合いながら、コツコツ勉強を続け、先生たちも月に一度のミーティングを重ねながら、より良いクラスづくりに励んでいます。
中には、授業の影響を受け、村のお寺建設のサポートといった、コミュニティでのボランティア活動に積極的に参加するようになった生徒たちもいました。

●開催日:2019年4月30日
●参加者:識字クラス生徒、教員、各村の村長、コミューン長、バティエ郡教育課スタッフ、JHPスタッフ
第1期では、99名の受講生のうち、95名が修了試験に合格し、無事に6か月間のコースを修了しました。

修了証の授与(写真左) 代表生徒による挨拶(写真右)
毎日夜に行われる識字クラスに通うため、昼間は働き、家事も忙しい中で勉強との両立をすることは簡単なことではなかったことと思いますが、コースを修了した生徒たちの表情は、6か月前と比べると明るく、今後の自信に繋がったようでした。
閉講式では、修了試験に合格した生徒への修了証書の授与と、各クラスで極めて高い成績を残した生徒トップ5名に対して、Tシャツが授与されました。
第1期の生徒・先生たちは、今回の識字クラスで学んだことを忘れないよう、今後もそれぞれが継続して勉強を続けながら、村での生活がより豊かになるように、お互いにサポートしあっていきます。
